看護師が提供できるデイサービスでの医療行為とは?

デイサービスでも、医療行為は提供されています。医療行為を提供できる職員は、医療資格を持つスタッフ、つまりデイサービスにおいては看護師が行うのが基本です。

医療行為には、医師免許が必要な絶対的医行為と、医師免許がなくてもできる相対的医行為とがあります。デイサービスで行うのはこのうち相対的医行為ですが、基本的には医師からの指示を受けて職務を遂行します。医師法第17条では、医師の指示がなければ看護師は医療行為を行えない、と定めているため、ルーティンとなっている医療行為以外の処置が必要となる場合には、医師への報連相が必要不可欠です。

デイサービスで看護師が行う具体的な医療行為には、医師から処方された薬を利用者へ投与したり、尿道残留型のカテーテルの挿入、また静脈注射などが挙げられます。その他には、血圧や体温、脈拍測定などのバイタルチェックといった基本的な看護ケアも含まれます。

場合によっては、医師の指示がなくても看護師の判断で行える医療行為もあります。例えば、爪切りやヤスリで健康な爪を切ったり、耳垢のお掃除をしたり、歯磨きなど基本的な口腔ケアをしたりといった処置などです。
ただし、疾患のリスクが懸念される場合には、看護師の独断でこうした処置をしてはいけません。その場合、医師へ相談して適切な指示を受ける必要があります。
また、ストマを装着している利用者に対しては、パウチにたまっている排泄物を捨てることはできますが、肌につけているパウチ自身の交換をする際には医師からの指示が必要です。
デイサービスで看護師が担える医療行為の範囲をしっかりと確認しておきましょう。